サッカーのゴールキーパー出身によくある失敗(ゴールクリアランス編)

サッカーのゴールキーパーから、フットサルのゴレイロになったばかりの人によくある失敗や、典型的なプレースタイルの違いをまとめてみました。
僕自身、元々はサッカー時代はゴールキーパーをやっていました。
そこからフットサルの競技特性に合わせて、ゼロからプレースタイルを構築していきました。

※フットサルでは、ゴールキーパーのことを「ゴレイロ」と呼ぶ事が多いですが、
実際の所、正しい呼び方が「ゴールキーパー」と言うことには変わりません。
ですが、このサイト内では、サッカーは「ゴールキーパー」、フットサルは「ゴレイロ」と分けて書いています。

もくじ
・ゴールクリアランス時の優先順位が違う
・セービングよりブロッキングが大事な場面が多い
・ブロッキング時に手の面積が使えていない
・ブロッキングでは寝そべらない ゴールの縦横比率が違う
・セービング時、低いボールに対して足が出ない(手でいってしまう)
・ゴールクリアランス時の優先順位が違う

●ゴールクリアランス時の優先順位が違う

まず、サッカーとフットサルでは、GKに関するルールも違います。

【ルール確認】 サッカーではゴールキックがありますが、フットサルでは、ペナルティエリアから手で投げてのスタートになります。これを「ゴールクリアランス」と言います。
プレー中にゴレイロがキャッチした場合、足で蹴っても大丈夫ですが、ゴールクリアランスでは、投げられる準備が出来てから4秒以内に、必ず“手で投げて”リスタートします。この時、フィールドプレイヤー(FP)はペナルティエリア外でボールを受けないといけません。手で投げてのリスタートがゴールクリアランスなので、手で投げてゴールに入っても得点にはなりませんし、足で蹴ってゴールに入っても、ゴールクリアランスの投げ直しになるだけです。ゴールクリアランスとは違って、プレー中にキャッチしたボールは蹴っても大丈夫ですし、入ったら得点になります。

サッカーでGKをしていると、チーム戦術に従って、MFないしはFWの方へ蹴るシーンが多かったと思います。そして、ちゃんと繋がらないことも多かったと思います。
しかし、フットサルのゴールクリアランスでは、ほぼ100%の確率で繋げる選択肢が求められます。

基本的な優先順位としては、

1.フィールドプレイヤーさえ触れば得点になる場所を狙う=決定機に繋がる場所を狙う
2.安全に繋がる場所を狙う=一番後ろの選手へ渡す

これもチーム戦術によりますが、基礎的にはこの順序で良いでしょう。

得点の取り合いがルール上すべてのフットサルにおいて、
「1」の様な場面は、ゴレイロと言えども、絶対に見逃してはいけません!

この場合は、通れば決定機という場面なので、ゴールクリアランスが味方に繋がる確率が100%でなくても、チームからは許されるでしょう。60%でも良いくらいです。

ただ、一定以上のレベルになって、フィールドプレイヤーがちゃんとパスが出来るチームなのに、
前へボールを放り投げるばかりでは、これまた勝てません。
理由は単純で、何度もやっていると敵にバレて、狙われ易いプレーだからです。

そこで、どうするか。
「2」です。ペナルティエリアのギリギリ外にいる味方に、ちょこんとボールを渡してリスタートさせます。
結果的には、この方法でのゴールクリアランスが、プロでさえ、
試合中のゴールクリアランスの大半を占めます。

ゴレイロをしていく上で、注意すべきは、
プロでさえ、この方法(「2」)が多いのは、
「スロー一発で決定機になる前線が狙えない状況では、確実に繋げるべきだ」
というのが理由であって、
「1」の様な場面は、絶対に見逃してはいけません!

何度も言いますが、フットサルは点を取り合うスポーツです。
サッカー以上にゴレイロには攻撃性が求められます。
ゴールクリアランスでは、「2」をメインで使うことになるでしょうが、
「1」はいつも忘れないようにしましょう。

 

(つづき) セービングよりブロッキングが大事な場面が多い >>

(その他)
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